三日坊主を防ぐ方法。その方法とは、目標を曖昧に設定し、行動を具体的にする。
- ダイエットを始めたけど、1週間でフィットネスジムに行かなくなってしまった。
- コンビニでお菓子を買わないようしようとしたが、ストレスで気づいたらついつい買い物をしてしまう。
- 今年こそは英語を頑張ろうと、英会話の教材を買ったが、仕事が忙しくてできなくなってしまった。 三日坊主になってしまう原因は目標の立て方にあります。
「三日坊主にならないための方法としては、目標を曖昧に設定し、行動を具体的にする。」
【目標】一か月~三か月ぐらいで、2kgから4kgぐらい体重を減らす。
【行動】毎日朝起きたら、腕立てを30回、スクワットを30回した後に、プロテインを20g摂取する。
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【目標】今週、来週ぐらいで、英単語を300-500個覚えよう。
【行動】会社が終わったら、家の近くのスタバでホットコーヒー(S)を頼んで、付箋がついたところから、25分勉強、5分休憩を2回やる。
【目標】体重を今月で3kg減らす
【行動】ジムに行って、体に健康的なものを食べる。
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【目標】今週で英単語を300個覚えよう。
【行動】1日1H勉強する。
三日坊主とは・・非常にあきっぽく、長続きしないことのたとえ。また、そのような人のこと。
曖昧とは・・・
1.態度や物事がはっきりしないこと。また、そのさま。あやふや。「曖昧な答え」
2 怪しくて疑わしいこと。いかがわしいこと。また、そのさま。
参照:コトバンク 曖昧
[概要]三日坊主になってしまう目標設定とは
目標の立て方のセミナーや自己啓発では、 「目標は具体的に明確に設定したほうが成功する!!」 と言われていませんか?
あなたは目標を明確にすれば、するほど達成確率が上がるということは聞いたことはありませんでしょうか?
しかしあなたの周りで、目標を達成している人はいないはずです。
実は目標は具体的に設定するよりも、曖昧に設定した方が目標の達成率が上がります。
目標を達成する方法としては、いわゆる古典的な方法に取り組むことにより、一番成果成功率が高いです。ダイエットしたい、運動を続けたい・英語や資格の勉強・貯金といったことを習慣化するにも例外ではありません。
一番成果が高い古典的な方法としては、以下となります。
- 目標を絞る
- うまくいく状況を知る
- うまくいく状況を知り、その方法を習慣化する
- 習慣化するためにトリガーを設定する
- 1-4をひたすら繰り返す。
曖昧目標での実験結果
ユタ大学が2011年に行った実験(1)によると、「私たちは、あいまいな情報の順応性が人々が彼らが望むやり方でそれを解釈することを可能にし、それによって彼らが肯定的な応答期待を生み出すことができ、それによってより良いパフォーマンスをすることができると主張する。
正確な情報の厳格さは望ましい解釈を妨げる。したがって、場合によっては、正確な情報がパフォーマンスを向上させる上であいまいな情報ほど役に立ちません。」
すなわち曖昧な目標にすることにより、人々は自分の望むやり方で実施する。そしてそれにより、気分を良くして、パフォーマンスが上がるということがあります。また明確に目標を設定した場合に、パフォーマンスが曖昧な情報ほど、向上しなかったという結果も出ております。
引用:パレオな男 目標は曖昧に決めたほうがやる気が出るらしい
41人の被験者に対して、健康診断の結果を2パターンで伝えて、ダイエットの成功率を調べた研究を行いました。
- 診断の結果をそのまま伝える。
- 診断結果を上下3%の幅をもたせて伝える。
パターン1では「結果は体重60kgです。」と結果をそのまま伝える。
パターン2では「結果は体重は57kg~63kgぐらいの間です。」と伝えました。
そして計測から3週間後、あいまいな結果を告げられたグループと具体的な数値をピンポイントで言われたグループはどちらがダイエットに対して、モチベーションが上がったかということを調べました。
その結果はおもしろいことに、パターン2である曖昧に結果を伝えられたほうが、より体重が減少したという結果となりました。 人間は曖昧な目標方が、モチベーションが続くのではないかという実験となった。
結局、人間は曖昧な目標の方が、マイペースな目標を設定できる。 自分が挫折しそうになった時に、明確に目標を設定しているよりも、曖昧な目標にしていることにより、精神的なダメージが少なくなる。
そのため、長期的には、がんばらなくちゃいけない目標に対してはモチベーションアップにつながったと考えられました。 明確な目標の方が、行動は起こしやすいです。
しかし例えば、体重を5kg落とさないといけない場合、3kg~5kg減ればいいなって、思った場合と比べると、曖昧な目標の方が結果は良かったのです。
つまり明確な目標として、体重を5kg減らすと設定してしまった場合、それが達成できなければ、失敗と思ってしまうのです。
逆に曖昧な目標を設定し、体重を3kgから5kg減らすと設定した場合に、3kg減ったらいいかなと思っていたが、4kg減っていたら、「あ!自分は結構ダイエットをがんばれたな。」と思えるのです。
しかし設定する行動としては明確にした方がいいです。 もしもあなたが行動の設定も曖昧にしてしまうと、行動が起こしづらくなってしまいます。
三日坊主を克服・防ぐための曖昧目標のまとめ
長期の目標で考えた場合と短期の目標の場合は具体性が大事です。 行動はすぐに出来るようにすることが大事です。
しかし長期目標の場合は、三日坊主でやめてしまうのではなく、曖昧にし、モチベーションを保つほうが大事です。
陸上の短距離走と遠距離走の違いに似ているかもしれません。 だから目標や行動を明確にするといいというのは、短距離走と同じです。
短距離走は走る距離が短いので、短い時間を全力で走ればいいが、長距離走では最初から全力で走ると最後まで持つことが出来ない。
そのため、長期プランは少し緩やかに作るほうがいい。 2011年ユタ大学の研究結果として、長期的な目標は具体的に設定するのではなく、曖昧に目標を設定した方が、長期目標を達成するために必要な長期的なモチベーションを保つことが出来る。
私たちが挫折するのは、1年の最初から来年のことなんてわからないのに、目標を設定し、設定した目標を達成できないことです。
あなたが具体的に決めるべきは、行動であり、目標ではない。 そして目標達成は曖昧にして、幅を持たせましょう。